認める力
- 人は誰か自分以外の人から認められたい
- 人は誰か自分以外の人から認められる為に相当なエネルギーを割いて活動している
上記2つの文章を命題としたときに皆さんはどう考えますか?
「確かに。正しい。」、「いや、違う。そうは思わない。」様々なご意見が
あると思います。
私の個人的な考えですが、多くの人は2つとも「真」として首を縦に振ってくれるのではないでしょうか。
例えば、赤ん坊は生まれた瞬間から泣きます。
・自分の生存を周囲に認められるために泣く
・ミルクを貰うために泣く
・か弱い自分を守って貰うために泣く
・居心地悪くなったオムツを替えて貰うために泣く
・目覚めたことを知らせるために泣く
「私がここにいるのを認めて~!!!」と全力で泣きます。
ところで、大人になった我々は、おいそれと泣くことはできなくなりましたが、
どうでしょうか。
・妻に認められるために毎朝ゴミをゴミ置き場にもっていく
・娘に認められるためにスマートフォンを買い与える
・彼女に認められるために少し無理してオシャレをする
・友人に認められるためにSNSでバーステーメッセージを送る
・上司に認められるために良い報告をする
・会社に認められるために部門の売上目標を達成する
・社会に認められるために企業は二酸化炭素排出量を減らす
認められるために色々なことをしていますね。そして「認められたい」という
思いが企業活動にまで規模を広げると社会に対してとても大きな影響がおこせそうです。
少し話が大きくなりましたが、コーチングにおいても相手を認める・承認する
事を意味する「アクノレッジメント」という関わりがあります。
コーチは、相手の話をよく聞き、観察します。そして相手の変化に気づいてそ
の事を相手に伝えたり、相手の行動や成果・成長を認めます。
認められた相手は、目的や目標達成に向けて行動を加速させたり、新たなこと
に挑戦し始めたり、自分で考え自走し始めたりします。
人から認められた事がその人のエネルギー源となって新たな行動変容を生み出すきっかけとなります。相手を認めることにはそんな大きな「力」が秘められています。
「認められたい」と思っている人同士がお互いに認め合う。その連鎖が起きると世の中はどうなるでしょう?
そんなアクノレッジメント(認めること)を、先ずあなたから始めませんか?
日本コーチ協会 会員
細川 峰也